2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
幻想文学の名手フリオ・コルタサルのおすすめ短編小説ランキングです。個人的な選出ですが傑作ぞろいです。ぜひご覧ください。
私のなかにある少ない言葉で、本書の魅力を伝えることは非常に困難だ。だけどもこのように素晴らしい本を縁あって読んで、それによって何かを感じることが出来たのだから、曲がりなりにもそのことを、文字として残すことに何かしら意味はあると思いたい。 ス…
まず三つ。 ①本書は金銭を目的として書かれたものではない。 ❷わたしたち、読者の身の安全は確保されている。 ③傑作である。 上記の①〜③について、順をおって記載していく。 ①に関しては著者の経歴をみて、本書を読めば明らかである。本書『精霊たちの家』は…
※この文章は書評というより私個人の思い出話です。あらすじなど詳しく知りたい方は先行書評に素晴らしいものが多いのでそちらをお読みください。そして本文はあくまで個人的に感じた内容が書かれています。失礼なもの言いや、見当違いのことが書かれていても…
あらすじ(本書より抜粋) 1970年の夏、海辺の街に帰省した(僕)は友人の(鼠)とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。 二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、(僕)の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。 青…
わたしの記憶は、誕生した瞬間にすでに晩年である。 まるでカゲロウ。哀れなものだ。 読んだ本にしても同じことで、 もうすでに本書の記憶は死のうとしている。 よってこのおぼろげな雑文は弔辞である。 ホテル・ニューハンプシャーと 生きとし生けるすべて…